中古物件の魅力~重要事項調査報告書の役割

こんばんは、ダイスケです。

 

今回は中古物件にしかない重要事項調査報告書の役割について話します。

 

まず、2015年から2016年にかけて大きく報道され話題となった「横浜の傾斜マンション」を覚えているでしょうか?

このマンションはわずか築10年にもかかわらず、住民による決議を経て、建て替えられることになりました。

 

逆にいえば、10年経たないと、瑕疵(本来あるべき機能、品質、性能、状態が備わっていないこと)が判明しなかったのです。

この例は極端ではありますが、マンションの善し悪しは、建築からしばらくたってから現れることも多くあります。

 

その点を踏まえ、中古物件は、マンションの管理状況を確認できることが大きな魅力です!!

 

これは新築物件にはない魅力です!!

 

マンションの管理状態を示した資料は、各マンションの建物管理会社がまとめている「管理に係る重要事項調査報告書」に記載されています。

この資料を見ることで、これまでの管理状況や、マンション管理組合の財政状況などが確認できます。

 

重要事項調査報告書とは?

管理体制、管理費、管理組合の財政、専有部分の使用規制、大規模修繕工事の履歴などさまざまな要素で構成されています。http://www.mabec.jp/shiryo/chosa_hokoku.pdf

 

チェックすべき大きなポイントは以下の2つです!!

 

【チェックポイント1】 管理組合の財政状況

 

借入金残高や管理費や修繕積立金の滞納額などが記載されている場合は要注意です。

 

当然、額が大きくなればなるほど、財政を悪化させてしまいます。

 

大きな金額が滞納額に記載されている場合には、不動産会社を通じて、滞納額の回収のメドが立っているのか、管理会社に問い合わせてもらったほうがよいです。

 

また、管理費等の変更予定が「有」の欄に記載されている場合、管理費や修繕積立金が値上がりする可能性がありますので、要注意です。

 

【チェックポイント2】 大規模修繕計画など

 

長期修繕計画の有無とこれまでの修繕の実施状況、今後の予定などが確認できます。

 

一般的にマンションは10年から15年ごとに、大規模修繕として外壁の補修や屋上の防水工事、鉄部の塗装などが行われます。

 

築年数が経過しているのに、大規模修繕が行われていない、あるいはそもそも計画自体がない場合は要注意物件です!

 

東日本大震災からの復興事業や東京オリンピックに向けた開発のあおりを受け、ここ数年で建築費が高騰しています。

国土交通省ガイドラインでは長期修繕計画は5年に一度見直すことが求められていますが、以前、作成された大規模修繕計画のまま修繕積立金を徴収してきたものの、修繕費が不足するケースもあります。

 

 

以上を踏まえ、

中古マンションを購入する際には、重要事項調査報告書を必ず手に入れて現況を確認しましょう!

重要事項調査報告書は、購入先の不動産会社を通じて建物管理会社から入手することができるのです。