なせ、日本経済は成長しないのか!

こんにちは、大スケです。

 

みなさんは、今の日本経済についてどう考えていますか?

 

内閣府の発表によると、「①世界経済の緩やかな回復、②企業部門の高い収益力や技術革新を背景にした設備投資意欲の高まり、③雇用・所得環境の改善という3つの大きな推進力に支えられ、戦後最長と並ぶまで景気回復が続いてきた。」だそうです。

https://www5.cao.go.jp/keizai3/2018/0125nk/keizai2018-2019pdf.html

 

しかし、世界の実質GDP成長率 国別ランキングを見ると、経済大国の1つである日本は下位に位置付けられています。

https://www.globalnote.jp/post-12798.html

 

おかしいですね・・。

 

実は、日本経済は1998年以降、長期的なデフレ(デフレーション)が続いており、世界的に見ても明らかに異常だったのです。

 

僕は、日本経済は現在も低成長を続けており、成長しない最大の原因はデフレであると考えています!!

 

そもそもデフレとは、一定期間にわたって、物価が持続的に下落する現象のことを言います。

デフレが起こるメカニズムは大きく2つに分けられます。

 

1.需要不足・供給過剰

デフレは、経済全体の需要(消費と投資)が、供給に比べて少ない状態が続くために起こる現象です。つまり、「需要不足・供給過剰=モノが売れない状態」です。

モノが売れない状態が続くのですから、企業は赤字が続き、最悪の場合は倒産します。

労働者は賃金が下がり、最悪の場合は失業します。

 一方で、「モノが売れないならば、企業は生産を縮小し、労働者が働く時間を減らせばよい。そうすれば、供給の過剰が解消されて、需要と供給が一致し、物価の下落は止まるはずだ。」との考え方もあります。

 

しかし、そう単純ではないのです。というのも、需要とは「消費」と「投資」です。

 

労働者は賃金が下がると「消費」をしなくなるので、需要が減少してしまうのです。賃金が下がっても、物価が下がるにであれば、問題ないように思われるかもしれませんが、実際に人々は給料が減ると、先行きに不安を覚えて支出を控えるものです。

それは、消費の抑制に繋がるのです!

 

また、企業は赤字になると「投資」を控えます。投資とは、将来得られるであろう利益のために、現在、支出することです。

先行きに悲観的な予想を企業が抱けば、もちろん投資は行われません。

 

このように商品が売れなかったり、給料が上がらなかったりすれば、企業や労働者はさらに悲観的になり、もっと支出(投資、消費)を控えます。

こうして、供給は縮小しますが、需要はそれよりさらに縮小するので、「需要不足・供給過剰」の状態は解消されないのです。

 

 

2.カネの価値が上がること

デフレとは、物価が継続的に下落することですが、裏を返すと、貨幣の価値が継続的に上昇することです。

ところで、「持っているおカネの価値が上がっていくことは、問題なのでしょうか。」という声もありますが、

結論から言いますと、大いに問題です!!

なぜなら、おカネの価値が上がっていくならば、人々は、モノよりもカネを欲しがるようになるからです。

消費者であれば、モノを買わないで、カネを貯め込むということです。

企業であれば、投資をしないで、貯蓄(内部留保)を増やすことです。

こうして、貨幣価値が上昇するデフレになると、消費や投資は、ますます減退し、需要の縮小に繋がるのです。

 

また、富裕層はともかく、一般の消費者は、住宅投資や自動車のような大型の消費をする場合はローンを組むでしょう。企業もまた、大型の投資をするにあたっては、銀行からの融資を受けるのが普通です。

しかし、デフレにおいては、借金は、借りたときよりも返すときのほうが実質的に膨らんでいるということになります。デフレ下では大型の消費や投資は難しくなるのです。

このため、デフレになると、誰も銀行から融資を受けなくなり、借り手がいなくなった銀行は金利を下げざるを得なくなるため、収益が圧迫されます。

 

 このようにしてデフレは経済成長を止めてしまうのです。

 

では、どのような状態にすれば、不景気から脱却できるのでしょうか。

 

それはインフレ「需要過剰・供給不足」にすることです!

 

インフレ(インフレーション)とは以下のとおりデフレの反対です。

①企業は供給を拡大すべく、旺盛に投資を行い、労働者は、賃金が上がっているので、消

費を増やす。

②貨幣価値が上がっている状態であり、人々はカネよりもモノを欲しがるため、モノが売れまくる状態。

③おカネを借りたほうが得であるため、消費者はローンを組んで住宅や自動車を購入し、企業は銀行から融資を受けて事業を拡大する。

・①~③を繰り返して、消費や投資の拡大による「需要過剰・供給不足」が続き、経済が成長する。

 

しかし、インフレが行き過ぎるのもよくないです。

極端なケースで言えば、ハイパーインフレになって貨幣価値が暴落して、お札は単なる紙切れになってしまうことです。

インフレで景気が過熱すると、人々は大胆になって、カネを借りまくり、リスクの高い資産にまで手を出すようになります。これがバブルです!

 

だが、熱狂はいつか冷める。人々は何か(金利の上昇等)をきっかけにして、手を出した資産のリスクの高さに気づいて、リスク資産を手放そうとします。すると、それをきっかけに、資産の投げ売り連鎖が始まって、バブルが崩壊するのです。そうなると、今度はデフレへの転落を恐れなければならなくなります。

 

したがって、日本政府は、デフレにならないように、かといって過度なインフレやバブルは避けるようにして、経済を運営しなければならないのです。つまり、インフレ対策とデフレ対策を巧みに使い分けて、経済の舵取りをしなければならないのです。

 

しかしながら、今の日本政府はインフレ対策に真面目に取り組んでいるのでしょうか。「需要過剰・供給不足」にするためにはどうすればよいのか。僕自身も今の社会経済情勢を踏まえて考えていきたいと思います。

気づいたことがあれば、随時、ブログで発信していきたいと思います。