「合成の誤謬」~支出を抑え、貯蓄することが景気低迷を招くことになる

こんばんは、大スケです!

 

イランがアメリカの軍事施設に弾道ミサイルで報復攻撃!・・・・やばいですね。

アメリカとイランの関係悪化によるガソリン価格の高騰・・・。前回の記事で話したとおり、これは国内企業の収益や僕たちの家計に大きく影響してくるのは間違いないですね。

僕は悪いこと(デフレの進行による景気悪化)しか思いつかないです・・・今後の動向を注視していくしかないですね。

 

さて、前回の記事では、輸入品の価格の下落が国内の需要縮小を招き、結果的にデフレ進行による景気悪化につながることを話しました。

それに関連して、今回は別の観点からデフレ進行による景気悪化につながることを話したいと思います。

 

そもそも輸入品の価格が下落すると、消費者は出費を抑えることができるので、その分、手元にに残る所得が増えます。手元に残る所得が増える場合、普通であれば、消費者は支出を増やすと思われます。例えば、ガソリンやなどが依然より安くなれば、消費者は、浮いたお金で何か欲しかったものを買うだろうというわけです。

 

しかし!!

デフレの場合は、消費者は、必ずしも浮いたお金を使うとは限りません。なぜなら、デフレとは、お金の価値が上昇している状態ですから、消費者は、浮いたお金を「支出」ではなく「貯蓄」に回してしまうからです。

あなたはどうですか?・・・・僕は・・えーと、うん。

 

何度も言いますが、デフレとは「需要不足/供給過剰」の状態です。したがって、デフレを脱却して景気回復、経済成長を実現するためには、「需要を増やす=消費や投資を拡大する」ことが必須なのです。

そうであるならば、個人や企業が消費や投資を増やせばいいのです!となりますが、実際は口で言うほど簡単ではないのです。

不景気で先行きが不透明であれば、大多数は将来に悲観的になり、消費や投資を控えて節約に励むでしょう。

 

ここで押さえておきたいポイントがあります!

それは、デフレ(需要不足)で不景気の時に、個人や企業が消費や投資を手控え、貯蓄に励むことは、まったくもって経済合理的な行動であるということです!

給料が下がっているのに、モノを買うのを増やしたら、その人はおかしいでしょう?

モノが売れないのに、設備投資を拡大する企業があったら、その企業はおかしいでしょう?

景気が悪い時には、支出を切り詰めなければ、個人や企業は生き残れません。不景気で苦しい時に、節約して貯蓄に励むのは、美徳ですらあります。

 

しかし、個人や企業が支出を減らしたら、需要が縮小して、景気が悪くなるのは分かりますよね。

要するに、節約という合理的な行動が、経済全体で見ると、需要の縮小という不条理な結果を招くことになるのです。

このような現象を経済用語で合成の誤謬といいます。

今の日本は、この合成の誤謬の典型であると言えます。

では、この問題を解決するためには、どうしたらよいのでしょうか?

個人や企業(ミクロ)の行動が正しいと、全体(マクロ)として間違ってしまう状況は、個人や企業といったミクロレベルの行動では解決できないので、マクロの経済全体の運営をつかさどる政府が介入するしかないのです!!

ここに政府の存在意義があると僕は考えてます。

具体策については今後のブログを通じて話していきたいと思います。