なぜ今、世界中のマネーが東京に集まっているのか!?

先月、世界大手の不動産サービス、ジョーンズラングラサール(JLL)が2020年上半期における不動産投資額の世界の都市別ランキングを発表しました。

https://www.newsweekjapan.jp/press_release/2020/08/000000447000006263.php

 

昨年1位であった世界の大都市ニューヨークを抑えて、首位に躍り出たのはなんと・・・

「東京」です!

 

国内では新型コロナウイルスを契機にホテルなどの宿泊業を中心に経営状況が悪化しており、不動産をはじめ多くの市場では先行きが悲観視されているため、多くの個人投資家は市場からの撤退を検討されているのではないでしょうか。

 

ただ、ここで注目してほしいのが、

世界中の機関投資家が、次々に東京の不動産を買い進めている事実です。

 

JLLによると、今年上半期の東京への不動産投資額はおよそ1兆6000億円。

2位のニューヨークを大幅に引き離し、パリの約2倍、ロンドンの約3倍の額となっております。もう、圧倒的な差ですね。

 

海外ファンドによる大型投資でいえば、

ノルウェーの政府系年金ファンドは今年、大手町のビルをおよそ1000億円で取得しました。

香港の大手投資ファンドは4年ほどかけて最大で8400億円を日本の不動産に投じる計画です。

カナダの投資ファンドは日本の不動産への投資枠を拡大し、今後2年~3年で最大1兆円を投資すると報じられています。

 

言うまでもなく、その投資額の多くが東京に集まるでしょう!!

 

なぜ今、世界中のマネーが東京に集まっているのか?
なぜ今、これまで以上に東京の不動産が脚光を浴びているのか?


その理由について、僕なりに考えてみました。

主な理由は次の2つです。

 

①コロナ禍による経済的ダメージが相対的に少ないこと

欧米では、今年3月~6月にかけて新型コロナウイルス感染者や死亡者が急拡大しました。

そこで、感染防止の対策として渡航制限や都市封鎖など厳しい措置を行った結果、4~6月期のGDPが前期比30~40%減となり、経済的な打撃は著しいものでした。

その後、感染状況が落ち着きを取り戻し、経済回復に向けて再始動に向かっていたが、欧州各国では10月頃から再び感染拡大・都市封鎖が始まり、コロナ禍の終息に見通しがつかない状況となりました。

 

一方で、日本では一時的に緊急事態宣言による外出自粛があったものの、欧米より桁違いに感染者も死亡者数も少なく、経済へのダメージも相対的に抑えられています。

そのため、日本の経済中枢都市である東京の資産は「安全な資産」として世界中からマネーが集まっていると考えられます。


金利の低下により資産の利回りが相対的に向上していること

日本、米国、欧州では、経済対策として史上最大規模の財政出動が実施されています。

各国の中央銀行国債などのあらゆる金融商品を市場から買い上げ、膨大の紙幣を発行して市場にばらまいています。

その結果、金融商品全般の利回りが低下しています。

10年国債の利回りについては、軒並みゼロ%台から、マイナスです。

 

結局、どの金融商品に投資しても「儲からない」なかで、世界の投資家が目を向けているのは・・・
不動産投資です!

 

金融緩和による低金利政策を行っている日本では、金融機関の融資を利用しやすい状況です。

さらに、物件の利回りと借入金利の差である「イールドギャップ」が大きく取れるので、収益性の観点から投資価値が高いと見られているのです。


中でも、コロナ禍の影響が軽微で、長期的・安定的な収益確保が見込める「東京の不動産」が脚光を浴びる形となっているわけです。

※過去ブログ

koumuin-sisanka.hatenablog.jp

 


 ☆☆まとめ☆☆

このように相対的な優位性から、収益性と安定性を期待できる東京の不動産に、世界中から注目が集まっています。

投資が増えれば、そこにビジネスが呼び込まれ、雇用の創出、社会の活力向上へとつながります。

しかも、今回の動きは来年の東京五輪の開催有無に関わらず起こっていることもポイントです。

なお、機関投資家のように何百億円、何千億円なければ、東京に不動産を持つことができないわけではありません。

僕のような公務員、サラリーマンの場合、「中古ワンルーム」であれば、世界中の投資家が注目を集める東京に投資をすることは可能です。

※過去ブログ

koumuin-sisanka.hatenablog.jp

 
東京に投資すれば、資産価値を維持しながら長期的・安定的な収益を確保することができるのです。